今日はいつもとは違う経済指標や数字についてご紹介したいと思います!(なんかいつも同じでも面白くないですしね♪)
色々な海外含めて経済指標や景気の見方の本を読んでいると「なんんじゃこりゃ?」って結構あるんですよ!そういうものをピックアップしてご紹介するのも面白いと考えているので
どんどん書いていきたいと思います!
本日は「ゾンビ銀行率」(別名:テキサスレシオ)です。
ゾンビ銀行率(テキサスレシオ)とは?・
まずゾンビってなんなのか?を考えると常に何かに苦しみ、人間を襲って人間を破滅へと導くような恐ろしいものですね!
これは銀行にも同様のことがいえ、さっさと倒産すべき銀行がゆるーくながーく生存していることを示す数字がこの「ゾンビ銀行率」と呼ばれています!
この指標は誰が考えたのか??
それは1980年台にRBC(ロイヤルバンクオブスコットランド)のキャピタル・マーケッツのアナリスト、ジェラルド・キャシディ氏らが考えたとされています。
「ゾンビ銀行率」(テキサスレシオ)はどういう風に見ればいいの??
テキサス・レシオは、それぞれの銀行における利用可能資本と不良資産の比率を表したものです。利用可能な資本というものは、銀行が何かあったときに銀行の破たんをなんとか食いとどめたり、不良資産をその資本で賄ったりできるものなので、この比率が高い(つまり不良資産が利用可能資本に対して多い)となると、何か悪いことが起きたときにあった時に緩和剤として機能してくれるんですね!
1980年代にテキサスの銀行を広く調査した結果、テキサス・レシオが100%を超えると倒産することがわかりました」と、考案者のキャシ ィ氏は述べています。
ではなぜ100%なのか??それは計算式を考えれば分かりやすいです。
分子:不良資産 分母は:利用可能資本
ここが100%を超えるということは、不良資産で利用可能資本を食いつぶしてしまうことになります!
それではこの辺りを詳しく記載していきますね!
分子となる不良資産は、本来の価値がなくなっ てしまった資産の簿価の合計です。これには差し 押さえた不動産(その他保有不動産へOREO)) や、デフォルト(債務不履行)に陥ったり債務再 編の対象となった融資が含まれます。要するに銀 行に損失を与えるような資産のことです。
次に分母となるのは、銀行の自己資本(純資産)および貸し倒れ引当金の総額となります。無形資産はこの数字の中には含まれていません。
この分母(銀行の有形資産)は、不良債権がすべてを0にしてしまわないように防ぐための砦となっています。
不良資産が多く、テキサス・レシオが高くなった銀行は、強い銀行からの資本出資等でたまに救済場合もあ ります。しかし一部の銀行はそのままゾンビ化して、死にきれずに徘徊することになります。
この数字は投資戦略としてどのように利用する??
これはここまで読んで頂いたらシンプルですね!このテキサスレシオが100%を超えたら「即撤退!!」です。
財務的にはかなり苦しい状態が継続しています!それはこれだけ見れば明らかなので、とりあえずは何も期待せずに撤退するようにしましょう。
データ入手のまとめ
「発表時期」:毎日 2データの入手先は連邦預金保険公社(FDIC)のウェブサイト(www.idic.gov/bank/ statistical)で、テキサス・レシオの計算に必要な各銀行の情報を入手できます。
通貨監督庁のウェブサイト(WWW.OC.treas.gov/pubini.htm)にも情報が掲載されています。また上場されている銀行については、MQ(四半期)またはUK(年次)と呼ばれる、決算情報を見るのもいい手段だと考えています!
是非マニアックですが結構役に立つ数字なので、個別銘柄等持っているからいたらチェック必須ですね!!