リーマンショック後の金融政策を解説しますよ♪
今日は2008年未曾有の金融危機に陥れたリーマンショック後の米国金融緩和って実際何をしてどうなったの??という点を簡単にご紹介したいと思います♪
よく金融緩和が行われると株が上昇するとか言われますが、そのロジックやお金の流れって頭に入ってますか??
すごーく簡単に記載したので是非ここで整理して頂けると嬉しいです!(結構平易に書いているため細かいツッコミはご遠慮下さい、、、w)
では早速行った内容について説明していきましょう♪
リーマンショック後に行った政策は??
FRBが行った景気刺激策としては大きく二つあります!
1、政策金利を引き下げ
2、市場の国債を買い取り
1については「伝統的金融政策」と呼ばれており、各国が景気を調整するときに使う方法ですね!
景気が悪い時には政策金利を引き下げることでお金の流れを良くする(融資金利等全ての金利が政策金利に連動しているため、借入金利の負担が少なくなるからなんですね。)ためです。
景気がいい時には政策金利を引き上げ、経済成長をわざと鈍化させることでバブルにならないよう調整しています。
1は一般的な方法なためご存知の方も多いと思いますが、2についてはどうでしょうか??
2は「非伝統的金融政策」と呼ばれています。今までは一般的はなかったため、行うまでは効果に対して懐疑的な見方も残っていた景気刺激策です。
FRBはリーマンショック後、大規模に資金を市場に流す必要があると考えました!そこで行ったことは国債の買い取りなんですね!
「国債買い取るってどこからどうやって??」、そして「なんでそれが緩和策になるの?」と思われるかもしれませんのでこの点について説明します!
まず国債の大きな保有割合を占めているのは商業銀行と呼ばれる銀行達です!(例でいうとバンクオブアメリカ、JPモルガン、ウェルズファーゴとか)
この人たちも含めてFRBは毎月ざっくりこのくらい米国債買いたいから売ってきてね!とアナウンスを出します。
それが少しマーケットよりもいいプライスで買ってくれるため銀行の人も「それなら売っておくか!」と考えFRBに売却します。そうすると、、、、
米国債は変化銀行→FRB(中央銀行)へ
お金はFRB→銀行へ
となりますね。お金をたくさん銀行は受け取った現金が余ってしまうため「このお金どうしよっか?」となります!(つまり市場にお金が供給されたということですね!)
選択肢は色々ありますが、FRBが行って欲しかったのは企業への貸付(融資)を増加させ、焦げ付くリスクがあるけどその余裕のできたお金で企業を助けてね!と考えて国債買い取りを行って
いましたが、実は銀行は「企業に貸すのは今は危ないしな、、、じゃあ安全そうな株とかに変えておくか!」と考えてFRBから米国債を売った代金で株を買う動きを取りました。
もちろん株は上昇するので緩和策としては成功なんですが、果たしてこの動きがベストだったのかは議論の余地があるところですね!
だから企業の実態の能力以上に株価が上がる銘柄も出始めました!!!
もちろん融資の金額ももちろん増えているため、景気は回復していき今に至るというわけなんです♪♪
マーケットの動きは教科書通りではない!?
ざっくり金融緩和ってこういうお金の動きをしていたのかというのは感じて頂けたのではないかと思いますが、じゃあその時のマーケットの動き方ってどうなっていたでしょうか?(チャートを参照)
通常景気が悪化すると政策金利を引き下げます。その結果起こる現象は教科書的に答えると、、、
金利低下(短期ゾーン中心に)、最初株安のちに株高、自国通貨安となります。
しかし今回は金利引き下げと同時に国債買い入れを行ったため、金利が短期ゾーンから長期ゾーンまで一気に低下、株も余ったお金が急に出始めたことで株式市場にお金が流れ込んできたことで
すぐに株高の動きとなりました!!
もちろん実体経済が後から回復したような動きになりましたが、株式市場は先んじて動く生き物のため、早めに国債買い入れで反応した株式投資家に軍配があがったような形になりました!
オレンジ:S&P株価指数
白:米国債10年金利